パブリック親父

好きな小説を言葉数少なめに語ってます(笑)

【1936年発表】江戸川乱歩著作「怪人二十面相」 

作者は、大正から昭和にかけて活躍した著名な推理小説作家であり、アニメ「名探偵コナン」の主人公の苗字にも拝借されたことでも知られる有名人である。
その作者が、戦前の子どもたち向けに執筆した、児童推理小説のシリーズの第一弾である。
ポプラ社から出ている、やけにタッチの濃い絵柄表紙の書籍を、小学校の図書室で一度は目にした人も多いことだろう。
その名の通り、20の顔を持つ怪盗・二十面相と、それを追う探偵・明智小五郎とその助手・小林芳雄の戦いを描く娯楽作である。
子ども向けなので、乱歩特有のアブノーマルさとエログロは随分控えられているのだが、次から次へと騙し合いが続くどんでん返しが実に面白い。
ちなみに、本作のタイトルと並んで有名な「少年探偵団」は、本作のラストで結成されて次作のタイトルになっている。
作者の江戸川乱歩は1965年に死去しているため、著作権は2016年に切れる。
本作だけでなく、乱歩の有名な著作全てが無料で読めるようになるのだ。